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地方ほど高い薬剤師の求人数と給与額と地域差について

1薬剤師の求人数について

2020年5月に厚生労働省が発表した「職業別一般職業紹介状況[実数](常用(含パート)」によれば、

全職業の有効求人倍率は平均1.02倍に対し、医師・薬剤師などの有効求人倍率は2.65倍と高い傾向が見られます。

内訳は有効求人数が10,749人に対して、有効求職数は4,061人でした。

また、新規求人数に限って見ると3,391人に対して新規求職者数は970人、新規求人倍率は3.50倍と高くなっています。

もっとも、薬剤師の求人数や倍率は地域格差が高いのも特徴です。

地方や過疎地では薬剤師不足が深刻で、求人倍率が高い傾向が見られます。

年度が少し前のデータとなりますが、2018年度の薬剤師数は全国で311,289人です。

薬剤師の数が少ない都道府県のワースト5を挙げてみると以下のようになります。

ワースト1は鳥取県で1,200人、ワースト2は島根県で1,377人、ワースト3は福井県で1,466人、ワースト4は高知県で1,744人、ワースト5は山梨県で1,797人です。

これに対して都心部である東京都は50,562人大阪府は26,278人、名古屋のある愛知県はやや少なく15,446人となっています。

地方や過疎地では都心部よりも高齢化が進むスピードが高いため、年収を増やしてでも薬剤師を獲得したい傾向が見られます。

次に薬剤師の給与の現状について見ていきますが、この人数の違いをぜひ頭に入れながら確認してください。

2薬剤師の求人数について

2020年度の政府統計の調査結果によれば、薬剤師の全国平均年収は548.3万円で、

2019年度の全国平均年収と比べると13.6万円のアップとなりました。

都道府県別に見る薬剤師の平均年収を見ると、最も高いのは静岡県の698.6万円、続いて長野県の689.5万円、高知県の642.6万円となっています。

4位は島根県の625.8万円、5位は愛知県で622.1万円、6位は青森県で619.8万円、7位は秋田県で618.7万円、8位は宮城県で610.2万円、9位は三重県で600.6万円、10位は山形県で595.1万円と3位以降は薬剤師数が比較的少ない地域がランクインしています。

11位は神奈川県とようやく首都圏が登場し、583.3万円です。

12位は茨城県で580.7万円、13位は広島県で571.4万円となっています。

大阪府は19位で558.8万円、東京都は20位で553.5万円と、一般的な職業の年収では全国でもトップクラスを誇る都心部が中間ランクとなり、1位の長野県と比べれば、130万円近い差があります。

なお、年収のワースト2は46位の徳島県で444.0万円、47位は長崎県の428.2万円でした。

ちなみに年収1位の静岡県の薬剤師数は8,320人、2位の長野県は4,493人と、決して薬剤数が少ないわけではありません。

一方、年収ワースト2の徳島県は2,674人、長崎県は2,925人と多いわけではありませんが、人数が少ない都道府県ワースト5と比べれば、はるかに多いです。

都道府県によって300万円以上の年収差を生み出す要因の一員は、人数の不足が影響しているのではないでしょうか。

スムーズな就職や転職と年収アップを目指すなら、都心にこだわらず、UターンやIターンを検討してみると良いかもしれません。

 

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